先日試し掘りをしたさつまいものつるを使って、リースを作っています。片方の手で押さえて、もう片方の手で隙間に芋づるの先を入れる。たったこれだけのことと思う人もいるかもしれません。しかし、右手と左手が違う動きをしたりするのは意外と難しいこともあります。近頃、定規を使ってまっすぐの線を引くのが難しい子供が増えています。そのため、定規を置くとピタッと止まって動かなくなってくれるものがよく売れているそうです。道具を工夫することでできなかったことができるようになります。赤ちゃんの頃は「立った!」「歩いた!」と一つ一つの成長が目に見えてわかりやすいですが、中学生になってくると得意なこと、苦手なことが見えにくくなってきます。しかし。改めて一人一人に少し歩み寄ってよく見てみると、ほんの少しの工夫でできることがあることに気づくことができます。

 自分でやってみて、順調に作業を進めることができれば自分で行います。しかし、一人では難しい時は終わった友達に協力してもらいながら、つるを巻き付けることに集中します。できることは自分で行い、ちょっと手を借りるとうまくいくことは、声をかけて助け合っていきます。こうして1つでも多くの「できた!」という喜びを味わうことができるといいなと思います。

 同じ物を使って同じ手順で行いましたが、できあがりの表情はそれぞれずいぶん違います。この後、松ぼっくりやどんぐりなどの木の実をデコレーションして仕上げていきます。それぞれの個性を生かした作品が楽しみです。