3年生が卒業制作として、フレスコ画の体験を行いました。佐野は石灰の産出日本一です。その石灰を使ってフレスコ画を描くことができます。講師として、毎年春と秋に葛生伝承館の西側の壁に、大きなフレスコ画を描いていらっしゃる福島恒久先生をお招きしました。

1、2時間目は葛生で産出される石灰やそれを元にして作られる漆喰についてや、フレスコ画の原理、作品の鑑賞から、土台に漆喰を塗って午後に彩色する準備を行いました。福島先生がすっすっと簡単そうに行う作業も、自分たちが行うと何故かうまく行かず苦戦する姿も見られました。しかし、福島先生の丁寧に生徒に寄り添った指導のお陰で、全員が土台を作り上げることができました。

5、6校時は午前中に作った土台に顔料を使って彩色しました。校内にあふれる緑を活かして、葉をスパッタリングという技法を使って思い思いに色を重ねました。友達がやっている様子を見て「それ、きれいだね!」「作品もきれいだけど、この葉っぱのほうがとても気に入ったよ。」など話し合いながら、お互いの作品を自分の作品づくりに活かす様子が見られました。みんな満足そうな笑顔で出来上がりを見ていました。

これらの作品は、乾燥させて完成してから佐野市立吉澤記念美術館に展示予定です。展示期間については話し合いにより後日決定予定です。また、展示期間が決まりましたら合わせてお知らせしたいと思います。ぜひ、3年生の思いのつまった作品とともに、講師の先生の壁画を多くの方に見ていただけたらと思います。今回のフレスコ画体験につきましては、講師の福島恒久先生をはじめ、石灰組合、佐野市文化推進課の方々のご尽力により、貴重な体験をさせていただくことができました。心より感謝いたします。ありがとうございました。