2月19日、今日は、万国郵便連合加盟記念日です。

1877(明治10)年のこの日、日本が、郵便の国際機関・万国郵便連合(UPU)に加盟した。万国郵便連合ができたのは、1874(明治7)年で、日本は独立国としては世界で23番目、アジアでは最初に加盟した。戦前に一度脱退し、1948(昭和23)年6月1日に再加盟した。(今日は何の日 ~毎日が記念日~ から)

郵便配達数は近年少しずつ減少しています。情報や思いを伝える手段も、時代とともに多様化・変化しているようですね。

さて、常盤中学校では、令和2年度から2年間、NIE実践校に指定されています。その取組の一つとして、下野新聞の読者登壇へ生徒・教師が投稿しています。

今日は、本校の社会科の先生を巡る、新聞の読者登壇をとおした不思議なご縁を紹介しましょう。

 

令和4年1月12日(水)本校社会科教諭の読者登壇記事(下野新聞から)

 若者に薦めたい 一人旅で心解放

◇先日の本欄「大学に入ったら一人旅に出よう」を読んだ。投稿者さんの希望の実現を願うと同時に、旅の記憶がよみがえった。フリーター生活を終え、いよいよ人生を仕事にささげようというとき、やり残したことがあっては後悔すると思い、約2週間にわたる東北一周一人旅に出た。

◇なぜ東北かと問われれば、日本の原風景的なイメージへの憧れがあったと思う。景色を楽しむため高速道路は使わず、節約のため道中はほぼ車中泊。青森県の大間崎に到達し、「本州最北端の地」の石碑を見た途端、無性に家が恋しくなったものだ。

◇一人旅の魅力は、「心の解放」にあると思う。一人だと誰に気兼ねすることもないし、必要であれば、見ず知らずの人にも頼らなければならない。本当の自分に戻れる一人旅を、若い人にはぜひお薦めしたい。

令和4年2月18日(金)70代の方の読者登壇記事(下野新聞から)

 心の整理できた 50年前の一人旅

◇過日の本欄で「若者に薦めたい 一人旅で心解放」を拝読した。私にも大切な思い出として胸に刻まれた若い日の一人旅がある。

◇20代半ば望んで就いた仕事に挫折し、思い切って辞めた。先が見えない不安を抱えてもんもんとした日々を送っていて数ヶ月が過ぎた頃、好きなスケッチ旅行に出掛けることにした。その頃愛読していた立原道造や堀辰雄が愛した地の軽井沢と信濃追分に行き先を決めた。50年前の晩夏、人影もまばらな軽井沢で歴史ある建物などをスケッチした後、信濃追分にある多くの文人が好んで執筆に使用した宿「油屋」で旅装を解いた。当時、近くに堀夫人が住んでいらした。

◇1週間の旅だったが、一人で内省し熟思するのに十分な時間を持てたことで迷っていた心の整理ができた。私も若いうちの一人旅をお薦めしたい。

 

見知らぬ高校生から、本校社会科教諭へ、そして見知らぬ70代の方へ、出会ったことはないが、読者登壇をとおしての不思議な繋がり。それぞれの方の積み上げた人生と思い出などが、繋がりに深みや彩りを添えているように感じます。

土脉潤起(つちのしょううるおいおこる)冷たい雪が暖かい春の雨に変わって、大地に潤いを与える頃。冬の間に固くなっていた土もやわらかくなり、眠っていた生き物たちもそろそろ目を覚まし始めます。

では、土日は読書や新聞など文字に親しむ時間もつくって、有意義に過ごしてくださいね。